「ビートルズと英国文化」について

 トップページでも書いたように,“英語を理解すること=ビートルズの歌詞を理解すること”ではありません。いくら英語が分かっても,イギリスの文化に関する基本的事項の理解がなければロックの歌詞と言えども内容を正確に理解することは不可能です。

 いい例があります。私は世界史教員として中国史を教えていますが,あるときとんでもない事実に気がつきました。たとえばこんな話をします。

中国では宋代から景徳鎮という都市を中心に優れた陶磁器が製作された。

 当たり前の話ですよね。丸暗記して,地図で景徳鎮の場所を確認して,それでおしまいです。しかし,あるとき私は愕然としました。…どうも生徒の反応が芳しくないのです。何か変だな…。そこで私はもしやと思って比較的成績のよい生徒に聞いてみました。

「ところで君,陶磁器ってなんだか知ってるよね?」

 そして…,答えは恐ろしいことに
「知りません。」

というものでした。

 そうです。私は“陶磁器とは何かを知らない高校生”“すばらしい陶磁器ができる景徳鎮という都市”のことを懸命に教えていたのです。彼らにとっては茶碗は茶碗,壷は壷であり,それらは“陶磁器”などという聞いたこともないジャンルに分類されるものではなかったのです。これでは理解などされるわけがありません。ほかにも現在の高校生の“一般常識の欠如”には非常にしばしば驚かされます。そして思ったのです。

 ビートルズの歌も同じだな・・・と。

知は力なり

 フランシス=ベーコンの言葉を借りるまでもなく,私たちは対象を知ることによってある種の力を持ってその対象に深く迫ることができます。逆に毎日目の前にあるものでも,そのものについての知識がなければ見えていないも同然です。

 ここでは普段何気なく聞いているビートルズの曲が「ああ,実はこういう意味だったのか!」と,いわゆる“腑に落ちる”とか,“思わず膝を打つ”といったさらに深い鑑賞ができるようにお手伝いするページです。お気軽にお楽しみください。このページをご覧になることによって,新しいビートルズが見えてくるようになりましたらこれ以上の幸せはありません。

ロックで学ぶ現代社会

ロックミュージックを利用した高等学校「現代社会」授業の実践例のご紹介です。

教科書 「ロックの歴史」

ロックミュージックを中心に古代から1980年代までの音楽の歴史を世界史教科書風に記述してみました。