「ビートルズ研究」について
私は,1982年以来,岡山県の旧社会科・地歴公民科教員として主に「世界史」と「現代社会」を教えています。とかく暗記中心で無味乾燥といわれるこの教科ですが,私は“楽しくなけりゃ授業じゃない!”をモットーに,どうやったら生徒たちが楽しく前向きに授業に取り組むことができるかということに心を砕いてきました。しかし,そんな中で大変心強い味方を手に入れたのです。
それは私が中学生時代から愛し続けてきたビートルズでした。
教室のビートルズ
今までも音楽の教科書には「イエスタデイ」や「オブラディ・オブラダ」などの曲が取り上げられていましたし,英語の教科書にもビートルズそのものの歴史やジョンの「イマジン」の歌詞などが取り上げられることはありました。しかし,今教室では新しい動きが起こっています。
「研究」の中の「高等学校教育におけるビートルズ」をご覧いただければお分かりになりますが,今やビートルズは正式に高等学校の現代社会や世界史の教科書に取り上げられるようになったのです。
歴史上の人物としてのビートルズ
こうやって考えてみると,たとえば「ヘルプ!」は揺れ動く若者の心理を表現した現代社会の資料として優れていますし,ウイングスの「アイルランドに平和を」はイギリスにおけるアイルランド問題の絶好の資料です。これほど身近で分かりやすく,なおかつ楽しい教材はほかにはありません。そこで私は自らの備忘録として記録を残すとともに,全国の高校の先生方や高校生の皆さんが“ビートルズで歴史・社会を学ぶ”ことの楽しさに気がついていただければと,このサイトを開設いたしました。
多くの教科書や資料集には,ビートルズだけでなく他の多くのロックアーティストが取り上げられるようになってきました。今や教室で公的に正式に「歴史上の人物」としての彼らを授業でとり上げることができるのです。教育者として,一ファンとしてこれほどうれしいことはありません。
人類の文化遺産としてのビートルズ
しかしちょっと怖いこともあります。それはこれからは“学校の授業で始めてビートルズを知った”という世代が登場するのです。
この新しい時代の到来を迎え,我々高等学校教員は「歴史上の人物」としての「ビートルズ」と「人類の文化遺産」としての「ビートルズの楽曲」を高等学校教育の中で正しく次の世代に伝え残すという重大な責任を帯びることになりました。どうやら,襟を正してオーディオシステムに向かい合わなければならなくなったようですが,彼らの持った反逆精神を学校教育の中でスポイルしてしまうことのないよう,これからも研究に励まなければならないと考える次第です。
THE BEATLES IN JAPANESE EDUCATION
Japanese high-school students study the Beatles in the classroom.
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