"A Day In The Life"の歌詞についてなのですが,ロンドンの2階建てバスって「1階が禁煙席,2階が喫煙可」なのですか?日本盤"Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band"の日本語訳詞を読むと,なんかそんなニュアンスなのですが?
A9:
大まかにロンドンの主要交通機関として2種類あります。一つはBritish Railways(以下BR)と言って日本のJRに該るものですが,現在も国営です。(これも時間の問題ですぐ民営化されるみたいですが)
もう一つはLondon Transportと言って,こちらがおなじみのUnderground(地下
鉄,以下Tube)とロンドン市内とその郊外を走るBusを運営しています。
で,この辺りから本題なのですが,手元に資料がないのでうろ覚えで申し訳な
いのですが,昔はTubeの駅構内(車内ではないです,念のため),およびBusの
2階車両の後部座席では喫煙できたそうです。但しBusの一階および2階前部座
席は禁煙でしたので,A Day In The Lifeでポールが歌っているように『2階で
一服』と言う風になっています。但し,1986(1987年?この辺がうろ覚えなので
す)年,煙草の不始末から起き,死者まで出したKing's Cross駅の大火災によ
り,地下鉄構内,車両,およびバス2階後部席までもが全面禁煙になってしまい
まいした。現在,これらのエリアで喫煙すると£1000の罰金を払わなくてはいけ
ないようになりました。
ところが,BRに関してはこの条例は当てはまらないようで,BRの駅構内,および
長距離通勤列車の前1車両内,(または後1車両)は今だに喫煙できます。しか
も面白い事に,上記のBRと一部路線を共有しているTubeの駅などでは喫煙できる
のです。この辺の曖昧さなんかはイギリスっぽいですね。
と,こんな感じでいいでしょうか?
他のメンバーとは対照的にSGTに収められているポールの曲は,イギリス市民の
ごく普通の生活が出ていて面白いです。
『出来れば家に連れて帰りたいくらいだ』 SGT Pepper's〜
『ちょっと友達の手伝いがあれば試してみるよ』 With A Little Help〜
『昔は怒れる若者だったんだ』 Getting Better
『庭の手入れをして,芝を植えるんだ』 When I'm Sixty Four
『彼女とソファーに座って,もうちょっとの所で,妹もソファーに座っちゃった
んだよ』 Lovely Rita
『一服するために,二階へ行く』 A Day In The Life
ドラッグと結び付くようなニュアンスもなきにしもあらずですが,こういうフレ
ーズは日本に住んでいたらきっと出てこないでしょうね。(実際イギリスに来る
前まで,僕もドラッグソングだと思っていましたから)やはりイギリスに来て発
見したのは,こういったポールの『小市民性』だったかもしれないです。
撮影:大坂秀樹 |
Q10:
ところで,Taxmanの
"Pennies on your eyes"
っていうのは,確か
死者を棺に収めるときにまぶたの上に魔除けのおまじないとしておく
penny硬貨のことで,日本風にいえば,「三途の川の渡り賃」みたいなものでしたよね?
A10:
僕もそのように聞いています。ただ,実際どんな意味があるのか分からないの
で,大家さんが帰ってきたら聞いてみます。
Special Thanks To Mr.Hisashi Yonekura, Mr. Noboru Takagi and
"My Guru" Mr. Naoto Ito