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■ビートルズと英国文化 - ポピー・デイ

ポピー・デイの戦没者追悼式典で,花を手向ける政府首脳


 一般に「ポピー・デイ」と呼ばれているのは,正式には「戦没者追悼記念日」で,11月11日に一番近い日曜日。1918年11月11日に第一次世界大戦が停戦となったことに由来する。

 この日,第一次・第二時世界大戦の戦没者を追悼する式典が,全国の教会や各自治体で行われる。もっとも大規模で重要なものは,ロンドンの官庁街ホワイトホールにある戦没者記念碑(セノターフ)の前で行われる記念式典で,女王はじめ王室の人々,首相,閣僚,野党党首などの主だった政治家たちが出席する。午前11時,全国同時に行われる2分間の黙祷に続いて,それぞれの出席者が記念碑の前に造花の花輪を捧げる。全員が同じ赤い花を胸につけている。

 この花がポピー,ひなげしの花である。第一次対戦の激戦地,フランドルの麦畑に咲いていた花をかたどったもので,二つの世界大戦に斃れた戦没兵士を象徴する。型押しをした赤い紙を円く切った花びらに黒い芯が印象的だ。数週間前から街頭や組織を通して売られるポピーを胸につけることによって,戦没兵士哀悼の気持ちを表すのである。個人が買うもの,各地の式典で花環にするものを合わせると膨大な数になり,退役軍人会の主な収入源であるという。

新潮社「読んで旅する世界の歴史と文化−イギリス」小池滋監修 より

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